聴覚的性能の持主

大根、ほうれんさう、ちしや、新菊は食べても食べても食べきれない、何といふ豊富!夕方からあたゝかく雨になつた、夕食はすひとん[#「すひとん」に傍点](関東大震災当時はこれが御馳走だつた、一杯五銭で)。夜ふけて雨の音がよかつた、いつまでも眠れなかつた。△私は聴覚的性能の持主――耳の人、或は声の詩人...

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出すべき手紙

久しく滞つてゐた水が流れはじめたやうな気分だ、流れる、流れる、流れるまゝに流れてゆく。身辺整理、出すべき手紙をだし、捨つべきものは捨てた。自然を味へ[#「自然を味へ」に傍点]、ほんとうに味へ、まづ身を以て、そして心を以て、眼から耳から、鼻から舌から、皮膚から、そして心臓へ、頭へ、――心へ。・小...

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昨日も今日も

身辺をかたづけた、昨日も今日も。夜、樹明来、暫らく話してから街へ出る、すぐ別れて、酒三杯、それでよい、それでよい。「さびしい」から「さみしさ」へ、それから「さび」へ。自己に執せずして人類に執する心(五十歩百歩だが)。ウソをいふな、ホントウがいへないまでも。食慾から食慾へ、それが人間らしい、...

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